![](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki1-214x214.png)
こんにちは!月曜級位者教室担当の俵です。
今回は、置き碁を打たせていただく際に、
自身が使っている作戦をご紹介いたします。
置き碁でよく出てくる形だと思いますので、ぜひご一読いただければ嬉しいです!
ハサミに手抜き
![置碁・ハサミに手抜き①](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki1.png)
今回は白1に黒2とハサまれたときに手を抜いて、白3とカカるのがテーマ図です。
何気ない進行に見えるかもしれませんが、既に白の作戦が進行しているのです。
普通は
![置碁・ハサミに手抜き②](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki2.png)
黒2とハサまれたら通常は、白3から11まで三々入り定石を打ったり、
![置碁・ハサミに手抜き③](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki3.png)
白3から13までトビカケ定石を打つなどが普通です。
しかし置き碁ですと、白は大変なハンデを背負っているので、
中々普通に打ってくれることは少ないものです。
特に、前々図の三々に入ってくれるようなことは、局面がわかりやすくなるため、
とても少ないでしょう。
三々入り定石や、トビカケ定石について詳しく知りたい方は、
ぜひ、以前の記事をご確認ください!
ハサミに手を抜く狙い
![置碁・ハサミに手抜き④](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/06/okigo_hasaminitenukisyuusei1.png)
黒2に手を抜いて、白3のカカリを急ぐ狙いは、例えば黒4と受けてくれたら、
![置碁・ハサミに手抜き⑤](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/06/okigo_hasaminitenukisyuusei2.png)
ここで白5、7とトビカケを打ちます。△と■の交換がよい利かしになっており、
⚫が少し逃げにづらくなっているのです。
続いて、
![置碁・ハサミに手抜き⑥](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki5.png)
定石通りに黒8から14まで下辺で生きにいくと、黒は△が少し邪魔ですね。
続いて白は△を利用して、
![置碁・ハサミに手抜き⑦](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki6.png)
白15と押すのが強手です。
続いて黒は、
![置碁・ハサミに手抜き⑧](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki7.png)
黒16、18と打つのが自然に見えるかもしれません。
ただこれは、自ら二目の頭をハネられている形であり、
あまり筋がよくないのです。
白21まで、下辺黒は生きることができましたが、
▲が傷んでおり、白の作戦が成功した姿となります。
黒のよい対応は・・・
![置碁・ハサミに手抜き⑩](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki8.png)
黒は白15に対して、黒16のサガリが好手です。
黒を強くしながら、次に黒aのハネ出しを狙っています。
![](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki9.png)
そのため白は、白17やbと守り、黒も18と生きて一段落することになります。
ただ、この図は黒が下辺に押さえつけられており、
普通のトビカケ定石よりも、黒が窮屈な気がしませんか。
黒が潰れるわけではないですが、少し白の言いなりになってしまった図ですね。
よって白の作戦成功の図となります。
黒のハサミは?
![置碁・ハサミに手抜き⑪](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/06/okigo_hasaminitenukisyuusei3.png)
白3に黒がaに受けると白の作戦にはまるということで、
黒4のハサミはどうでしょうか。
左右両方の白が弱そうで、黒良く見えますね。しかし・・・
![置碁・ハサミに手抜き⑫](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/06/okigo_hasaminitenukisyuusei4.png)
白5、7と両方のトビを利かされてから、白9あたりにふんわりと封鎖されると、
結構黒が鬱陶しいものなのです。黒はできれば、白の包囲網を突破したいのですが、
![置碁・ハサミに手抜き⑬](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki10-2.png)
黒10、12と出ようとしても、白17までぴったりと止められてしまいますし、
![置碁・ハサミに手抜き⑭](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki11.png)
こちらから黒10、12と出ようとしても、白13とやはりぴったりと止められてしまいます。
かといって・・・
![置碁・ハサミに手抜き⑮](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki12.png)
黒10などと大場に先行してしまうと、白11、13と打たれると生きた心地がしませんね。
下手の立場としては、できるだけこのような進行を避けたいものだと思います。
黒のハサミも白の作戦が成功してしまう可能性が高いのです。
黒の対策
![置碁・ハサミに手抜き⑯](https://www.syuusaigo.com/wp-content/uploads/2021/05/okigo_hasaminitenuki13.png)
白3のカカリには黒4とこちらを封鎖するのがオススメです!
白が黒2に手を抜いたところなので、続けて打つのが気合でもあります。
このあとの進行を動画にまとめましたので、下記よりご覧いただければ嬉しいです!
まとめ
①置き碁の場合、白は正攻法で打ってくれない可能性が高い。
②白の言いなりに打っていると、白の作戦が成功してしまう。
③白の狙いを見極めて反撃すると、有利に戦いを進めることができる。
また役に立つ形を定期的にご紹介していきます。
ありがとうございました!