【ハサミに三々入り・オサエの方向~その後の狙い~】囲碁教室オンラインシリーズ⑦

こんにちは!月曜級位者教室担当の俵です。
今回は、前回軽く紹介した、ハサミに三々に入る定石についてご紹介します。その後の狙いも動画にまとめましたので、ご一読いただければと思います!

カカリにハサまれたら

ハサミに三々入り1
白3には黒AとBの選択

白1のカカリに黒2とハサまれた場合、白3と三々に入るのが簡明です。
ここで黒はAとBを選択することになります。

ハサミに三々入り2
黒の厚み・白の実利のワカレ

Aの黒4と白を遮った場合は、白5と反対側に侵入していきます。白11まで、黒の厚み、白の実利のワカレとなり互角の定石です。もし黒6で、

ハサミに三々入り・定石外れ1
黒6は定石外れ

このように黒6とハネられたらどうしますか。
この黒6は定石外れです。

ハサミに三々入り・定石外れ2
白が悪くはないが、▲を咎めていない

白7から13まで受けていても、白が悪いことはないのですが、前前図と比べて、白がへこまされている気がしませんか。
▲のハネは定石外れなので、できれば咎めたいところ!

ハサミに三々入り・定石外れ3
黒6には白7がオススメ

黒6のハネには白7とサガるのがオススメです。続いて、

ハサミに三々入り・定石外れ4
白9で黒が困る

黒は8とオサえたくなりますが、白9の切りで黒が困っています。

ハサミに三々入り・定石外れ5
▲が取れている

黒が10とこちらを逃げれば、白11で▲が取れているのです。続いて、

ハサミに三々入り・定石外れ6
白13が強手

黒12とツケられても、白13のワリコミで黒の手が出ません。

ハサミに三々入り・定石外れ7
黒のツブレ

黒は15に入れないので、黒14と下からアタリするよりないですが、白15のツギで黒がアタリになっています。黒16とツイでも白17で黒の取られです。

ハサミに三々入り・定石外れ8
▲が取れている

白9の切りに、黒10、12とこちらを守れば、白13で▲を取ることができます。

ハサミに三々入り・定石外れ9
黒10にも白11で黒の取られ

白9に黒10のマガリでも、白11、13で左辺の黒二子を取ることができます。

ハサミに三々入り・定石外れ10
黒6には白7、9で白有利

そのため、黒6のハネには白7、9で黒をぎゃふんと言わせることができます。

ハサミに三々入り定石3
白11までが定石進行

黒4とオサえた場合の結論は、白11までが定石の進行となります。

ハサミに三々入り・定石4
黒の厚み・白の実利のワカレ

Bの黒4とオサえた場合、黒8までが定石で、黒の厚み、白の実利のワカレとなります。それぞれの手に大事な役割がありますので詳しく見ていきます。
まず黒6ですが、よく、

ハサミに三々入り・定石外れ11
黒6は定石外れ

このように黒6とトビツケる手を見かけます。これは定石外れでよくありません。続いて、

ハサミに三々入り・定石外れ12
黒に傷が多く薄い

白7、9にワリツガれると、黒の壁にAとBの傷が残り薄くなっています。
今、白Aに切られても▲が危ないかもしれません。

ハサミに三々入り定石5
白7も大切

そのため、黒6のノビは大切な一手です。続いて、白7のサガリも、地味ですが大切です。
白7ではAと押す手もあるので、またの機会にご紹介します!
白7を打たないでいると、

ハサミに三々入り定石6
△を取られる

黒1、3と出切る手段があります。白4には黒5と切り、黒7で△が取られてしまいます。黒が非常に手厚い形となり、白が不満です。そのため、

ハサミに三々入り定石7
白7があれば、黒8、10が成立しない

白7のサガリはとても大切なところです。この状態ならば、黒8、10と出切られても白11で問題ありません。

ハサミに三々入り定石8
黒8は▲と■を繋げる役割

黒8のケイマも大切な一手で、▲と■をふんわりと繋げる役割を果たしています。これを打たないと、

ハサミに三々入り定石9
白にはみ出されてしまう

白1から5まではみ出されて、黒の厚みが消えてしまいます。

ハサミに三々入り定石10
黒8までが定石進行

黒4とオサえた場合の結論は、黒8までが定石の進行となります。

オサエの方向・実戦例

オサエの方向1
黒AとBの使い分け

白3と入られた場合の、黒AとBの実戦での使い分けをご紹介します。

オサエの方向2
白3に入られたら

このような場面で、黒2のハサミに白3と三々に入られたら、

オサエの方向3
黒4からオサえるのがオススメ

黒4とオサえるのがオススメです。白11までが定石で、黒が先手を取れるので、下辺へ黒12、14などと先行し、互角の進行となります。
黒4を

オサエの方向4
黒4は白9が絶好点になり、黒が不満

こちらから黒4とオサえるのは、この場面ではマッチしません。黒8までの定石となったあと、白9のワリウチが、左下黒の厚みを緩和して絶好点になるからです。続いて、黒が10とヒラいても左下の厚みからできる陣地としてはとても小さく、効率が悪くなります。

オサエの方向5
白3に入られたら

このような場面で、黒2のハサミに白3と三々に入られたら、

オサエの方向6
黒4からオサえるのがオススメ

黒4から8までの定石で、左辺を大きな黒模様にするのがオススメです。▲が輝いていますね!
黒4で

オサエの方向7
黒4は▲が中途半端

こちらから黒4とオサえるのは、白11までになったときに、▲が中途半端な位置にあります。せっかくの左辺を荒らされてしまい、黒が甘い布石となります。

定石後の狙い(動画)

このあとの白の狙い

この定石のあとの、白の狙いを動画にまとめてみました。役に立つと思うので、ぜひご覧いただければ幸いです!

定石後の狙い(動画)

まとめ

まとめますと

①星へのカカリにハサまれたら、三々に入るのが簡明

②続いて、三々に入られたらオサえる方向が大切

また役に立つ形を定期的にご紹介していきます。
ありがとうございました!

自宅で学べる「オンライン指導碁」

吉祥寺囲碁クラブ秀哉の「オンライン指導碁」は、ご自宅でゆっくりと囲碁を習うことができるサービスです。

単発でのご受講も大歓迎のお手軽な指導碁ですので、あなたも是非お気軽にご活用ください!(初回割引)

囲碁クラブ秀哉精鋭のインストラクターたちが、あなたのご棋力や日程に合わせて担当いたします。(ご指名無料)


詳細をチェック!

SNSでもご購読できます。